こんにちは
さてみなさん、ご存知でしょうか。
白隠禅師…
白隠(はくいん)禅師は、臨済宗中興の祖と仰がれ、後に五百年に一人の名僧とまでいわれた方であります。
ある日、その白隠禅師のところにたいへん立派な武将が訪ねてきて、このように問いました。
「白隠殿、天国と地獄は本当にあるのでしょうかな?またあるとしたら、どこにあるのか教えては下さらぬか?」すると白隠禅師は、いきなり大笑いしはじめ、その武将に対して、「身なりだけは立派なようじゃが、そんなこともわからんとは、本当にまぬけな侍じゃのう!」と罵声を浴びせたのです。
それを聞いた武将は、顔を真っ赤にして激怒しました。「この無礼者めが!叩き切ってくれるわ!」そう怒鳴るなり、刀を抜いて白隠に振りかざします。
白隠はそこで間髪入れず言いました。「それが地獄じゃ! 地獄の門が開かれたぞ!」はっと気がついた武将は、深く恥じ入り、「なるほど、そういうことですか。地獄とは己自身の心が創り出すもの。
ものの本質を見ようとせずに、ただ己の心の状態に振り回されていることなのですな。
いや、これはありがたい…」と言って、深々と頭を下げたということです。
そこで白隠禅師は、にこりと笑ってこう言います。
「ほれほれ、天国の門が開かれましたぞ」
地獄も天国も、それを受け取る人間の心の中にあるというわけです。
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